ここまで腰痛体操・ストレッチを紹介してきましたが、体操を実践していくにあたって、何点か注意点があります。つまり、体操を始めると体にどのような変化があるのかということを事前に知っておいてほしいのです。

 

まず、体操によって腰の状態を修正しても日常生活の中での習慣で、もとの悪い状態に戻ってしまうことがあります。つまり、私たちは本来そっていなければならない首と腰を日々逆にして生活をしています。逆にしているというということは自然な腰のかたちを壊しているということです。

 

例えば、朝起きてご飯を食べるときに逆に曲がり、顔を洗えば逆に曲がり、トイレに入って逆に曲がり、着替えるときに逆に曲がり、通勤電車で座れば曲がります。また、仕事でも、会社のパソコンの前で曲がり、会議で曲がり、残業しても曲がるわけです。

 

このように日常生活の中で、本来そっていなければならない腰が逆に曲げられてしまうために、必要以上の負担がかかってしまうわけです。なので、体操だけしても生活習慣などがそのままだと、一生懸命修正してもまた悪い状態に戻ってしまうのです。

 

さらに、体操・ストレッチは最低でも1週間は続けて下さい。理想は2週間です。

 

長年の腰痛もちの人は動作をしたら余計に違和感が増したかもしれませんが、続けていけば次第に痛みは軽減されてきます。ここで大事なのは、たとえ痛みが軽減して和らいできても、すぐにこの体操をやめないことです。

 

もちろん、体操・ストレッチによって痛みが和らいでくること自体は良いことなのですが、まだ十分で無い状態で動作をやめてしまうと、痛みを再発しやすい体質のまま放置してしまうことになります。

 

人間は痛いと気を付けますが、痛みが和らいでくるとまた悪い癖にもどってしまいます。そうなると元の木阿弥になってしまいます。逆説的ですが、初めのうちは多少の痛みがあったほうがいいのです。

 

というのも、そのほうが注意を払うようになるからです。なので、痛みの意識が薄れてきたときほど注意して理想的には2週間、最低でも1週間は続けてみてください。

腰痛体操・ストレッチ

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一般的な腰痛、坐骨神経痛と診断されたもの(事故での骨折や骨肉腫、がんの転移などによる腰痛を除く)はストレッチや体操を通して改善可能です。

 

この腰痛体操の基本理論は、「マッケンジー・エクササイズ」に由来しています。これはニュージランド生まれの理学療法士ロビン・マッケンジーが開発したものです。マッケンジー体操は症状に合わせてきめ細かく対応できるように提案され、腰痛改善のスタンダードになっています。

 

以下、いくつかの体操・ストレッチを紹介していきます。

 

まず、外出でもできる体操・ストレッチを紹介します。この体操は昼間の仕事や外出時など、腹ばいになれないときに立ったままで腰を伸展させることができます。

 

また、手間いらずで、どこでもできるので、腰が痛くなくても日頃からストレッチを習慣づけられるので、効果的です。よく腰を反るのは良くないと言われますが、気にせず行なってください。

 

そり腰がだめなら、あんなにお尻を突き出して腰をそっているゴリラやチンパンジーは腰痛で生きていけません。

 

 

①足を肩幅大にひらき正面を向きます。

②腰に手を当てて、腰を反らします。このときに顎を上げて頭を後ろに倒さないこと。クラっとして、後ろに倒れると危険だからです。

③顔を正面に向けたまま、膝を曲げずに、お腹を前に突き出します。

④腰を反らした状態で5カウント数えて戻します。

 

 

これを8回行います。理想的には12時間に1度できればいいのですが、パソコンの前に長時間座ってしまった後や長い運転など、腰が固まったときは意識して行いましょう。

 

さらに、体質維持のためのストレッチ・体操を紹介します。どの動作もメンテナンスとして十分活用できますが、より動きを伴って、筋肉のストレッチにもなるこちらのやり方も簡単で続けやすいものです。最終的には自分に適したやりやすいものを選んで続けてみてください。

 

 

①まず四つん這いになります。

②膝を少し後ろに引き気味にして、肘を伸ばしたままお腹を落としていきます。

③このとき、顔を上げると腰もそりやすくなり、腰をそると顔が上に向きやすくなります。

④お腹を落とした状態で、普通に5カウント数えます。

⑤ゆっくり元の四つん這いの状態に戻ります。

⑥これを8往復、理想的には1日3セット行います。これは朝や時間のないときにも活用できます。

 

 

 

腰痛の種類2

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後ろに反ると痛い腰痛の一つとして、老人性腰椎分離症・すべり症があります。

 

この腰痛は中年以降の人、特に女性に多く見られます。また、若い頃に激しいスポーツなどを経験している場合、それまでは全く痛みをもたらしていなかった分離症・すべり症が、中年を過ぎた頃に現れてくる場合もあります。

 

ただ、基本的に多いのは、腰椎の老化が原因となっているケースです。20歳頃から腰椎は老化をはじめ、30代、40代の中年になる頃には椎間板の弾力やみずみずしさが低下し、椎間関節も次第にすり減り、周辺の筋肉や靭帯にもかつての張りがなくなってきます。つまり、腰椎を保護する力がだんだんと衰えてくるのです。

 

こうした編成が進行した結果、中年以降におこる分離症やすべり症を老人性腰椎分離症・すべり症と呼びます。腰椎を守る力が衰えたことで、腰椎が体の重みや衝撃を支えきれなくなり、いつのまにか疲労骨折を起こしてしまうのです。

 

症状は慢性的にゆっくり進むのが一般的です。最初は仕事や家事で疲れがたまった際に腰に鈍い痛みを感じる程度ですが、重くなったり軽くなったりを繰り返しながら、やがて腰椎の幹部やお尻の筋肉などがしつこく痛むようになります。

 

特徴は、腰を反らすと強く痛む、静かにしている時はあまり痛まないのに、動き始めが辛いという点です。

腰痛の種類1

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腰痛の種類として、椎間板ヘルニアがあります。

 

椎間板内部におさまっているはずの髄核が、外へはみ出してしまった状態が椎間板ヘルニアです。はみ出した髄核が、脊髄から分かれた神経根に触れて圧迫するために症状が引き起こされるのです。

 

痛みの特徴としては、咳やくしゃみをすると響くような腰の痛みがあり、足やおしりのしびれ、痛みを伴うこともあります。また、前かがみの症状をとると症状が悪化し、長い時間座っていることが出来ないのです。

 

椎間板ヘルニアかどうかを調べるには、SLRテストという手法があります。患者さんに仰向けに寝そべってもらい、膝をのばしたまま上げていくと、60度くらい上げたところでおしりにしびれが走るので、すぐに分かります。

 

また、椎間板ヘルニアは、痛む部位や痛み方に特徴が出ます。痛みが出る場所はだいたい決まっていて、腰や足のどこに痛みが出るかをみることで、どこにヘルニアがあるのかを特定することが可能です。

 

たとえば、右足の親指とひとさし指の間にものが挟まったかのような違和感があるなら、腰椎の4番目と5番目の間の椎間板右側にヘルニアがあると見当がつきますし、痛くてつま先立ちができず、外くるぶしの下にしびれなどの違和感があるなら、やはり腰椎の5番目と仙骨の間の椎間板にヘルニアがあることが分かります。

腰痛の原因

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腰痛の原因は物理的な要因ばかりではありません。心因性の原因が考えられます。心の不調が腰の不調として現れるのは誰にでもあること。その意味で、心と腰はつながっているのです。

 

例えば、ストレスや悩みを抱えていると、胃がキリキリ痛むことがありますよね。それと同じです。周りからのプレッシャーや職場でストレスを感じているときなどに、そのストレスが体へと伝わって腰が痛くなるのです。

 

まさに「病は気から」なのですが、その人の心理状況によって、症状の出たり出なかったり、症状の程度が左右されることはよくあることです。

 

こうした精神的なストレスが背景にある腰痛の場合、自律神経失調症の方が多いです。自律神経は、心身が緊張したときに優位になる交感神経と、心身がくつろいだときに優位になる副交感神経とに別れています。

 

心因性の腰痛を訴える方は、たいていの場合、自律神経が交感神経側より極端に優位になっています。自律神経が過敏になっていると、通常よりも痛みを感じるセンサーが強く働くようになり、少しの異常でも強い痛みを感じるようになってしまうのです。

 

なので、このようなケースでは、まず精神的なストレスを解消しなくてはなりません。普段の生活を見直し、頑張りすぎの自分にブレーキをかけ、リラックスするように改善していくことが重要になってきます。